私たちは、2000年からペット雑誌の制作・編集に携わってきました。「癒し」という言葉が氾濫し時代はペットブームと呼ばれはじめていた頃です。そして”ペット”と呼ばれる生き物のことを深く知っていくうちに、華やかなブームの陰で、飼育放棄され捨てられ殺されていく犬や猫がいることを知りました。2002年度、福岡県で殺処分された犬と猫の数23731頭。当時、福岡県は7年連続全国ワースト1を記録していました。処分されているほとんどが、「もう飼えないから」と飼い主自身が動物管理センターに持ち込んだペットたちです。情報発信ということを仕事とする私たちは愕然とし、責任も痛感しました。
今でもまわりを見渡すと、相変わらず可愛いペット・珍しいペット・素敵なペットライフといった情報が溢れています。私たちは当時の編集部のメンバーと編集に携わっていただいたブレーンとで立ち上げたのが、真のペット共生社会をめざすプロジェクトTAILS BY SIDEです。私たちにできる「情報発信」という分野で、適正飼育のため情報、飼養者の教育・マナーを啓発し、ペットの終生飼育と共生をビジネステーマとしていきたいと考えています。
「ペットと暮らす」ライフスタイルを、一過性のブームから定着したマーケットにするためには、飼養者の意識の向上が条件です。目の肥えた消費者が適正なビジネスをつくるものだと信じ、私たちは活動を続けています。